富士山の次に高い山は?
と聞かれても登山をしていない人は、意外と知らないかもしれない。
正解は北岳。
山梨県南アルプスにある標高3,193mの日本第2位の山。
今回はこの北岳に、1泊2日のテント泊で挑むことにした。
テント場からの景色は、富士山がでかでかと拝め、眺望が素晴らしい。
前日の夜20時ごろ、芦安駐車場に到着。
予想以上に車が多く停まっていて、第2駐車場は9割ほど埋まっている。
第3駐車場は、6割ぐらい。ここに停めることにした。
8月下旬ということもあり、車内は蒸し暑い。
静かな駐車場の中、エンジンをかけるのもはばかられる。
翌朝は、4時起床予定のため、暑いのを我慢して早めに就寝した。
朝。
トイレと軽い朝食を済ませ、広河原へ向かうためタクシー乗り場へ急ぐ。
バスより早いと聞いたからだ。
運転手さんを見つけて、
「タクシー乗りたいです」と言うと、
「予約してある?」
「してないです」
「もういっぱい」
秒で終了。
バス乗り場へ行くと、朝5時前なのにすでに50人ほど。
みんな元気だね。
無事に乗車し、広河原登山口へ。
いよいよ登山開始。
平坦な道もあっけなく終わり、徐々に標高を上げていく。
やはり富士山につぐ第2位の山だけあって、予想を軽く超えてくる急登。
以前、富士山に登ったときは、日帰りのピストンだったため、ザックも軽かったが、今回はテント泊装備。
膝が笑っている。(笑っているうちはまだ余裕)
樹林帯が続いていてあまり景色はよくない中、心地良い刺激を感じながら登り続けた。
重い荷物を背負い登り続けた結果、とうとう、笑っていた膝が渋い表情をしている。というか泣いていた。
膝をやってしまった。
右膝の外側、足をついた瞬間にピキッとくる痛み。
以前にも痛めたことがある、おそらく腸脛靭帯炎と思われる。
7合目あたりから違和感を感じていた。
大丈夫、大丈夫と言い続けながら登ってきたが、ダメだった。
(大丈夫と言うとだいたい大丈夫じゃない)
とはいえ、ここまで来て引き返すわけにもいかない。
というか引き返せない。
満身創痍の状態だったが、なんとかテント場にはたどり着いた。
ザックを投げ捨て、びっこを引きながら肩の小屋でテント泊の手続きをすませる。
テント場はガスっていて富士山は不在。それでも景色が良さそうな場所にテントを立てた。
少し休憩してから、小屋でカレーと生ビール。うまい。
これのために頑張って登ってきたんだとしみじみ感じる。
テントに戻ってからもいいちこをちびちび。ゆっくりと山を楽しんだ。
(膝以外は最高。)
翌朝。
膝の痛みが引けば山頂を目指そうと思っていたが、残念ながら痛みは残っていた。
今回は登頂を諦めて下山する。
また、次回の楽しみにとっておこう。